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Waiting for the Butterflies

(進捗状況: 構想段階)

CM068

監督: Umaru Embalo

プロデューサー: Cyril Le Pesant
制作: KNIGHTWORKS (フランス) / Versatile Media (中国)
対象: ファミリー
制作方法: 3D デジタル


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「Waiting for the Butterflies」は、KNIGHTWORKSのUmaru Embalo氏が監督し、Cyril Le Pesant氏がプロデュースする仏中共同制作のプロジェクトである。本作品は、中国の民間説話である「梁山伯と祝英台」を原作にして、あらゆる年齢層が楽しめる普遍的なストーリーを目指したオリジナルの世界観を作り出している。

Animationweek編集部は、プロデューサーのCyril Le Pesant氏に、本共同制作プロジェクトについて、そして、本作品に懸ける想いについて、お話を伺った。

Interview with Cyril Le Pesant

中国との出会い

Animationweek (AW): 本プロジェクトに中国のストーリーを選んだのはなぜですか。

Cyril Le Pesant (CP): それは、なによりもまず、私達がフランス語、中国語、日本語、タイ語を含め10ヶ国もの言語を話す非常に高い文化的多様性を持つチームだからです。多文化であることが我々のDNAなのです。この様なバックグラウンドゆえに、私達は世界中の伝説やおとぎ話に興味を持っていたので、このプロジェクトを始める際に、中国で誰もが知っている非常に有名な話を原作にしたいと考えて中国の民間説話「梁山伯と祝英台」に辿りついたのは、自然の成り行きでした。私達が「Waiting for the Butterflies」のストーリーの発想を得た「梁山伯と祝英台」ですが、西欧で言うと「ロミオとジュリエット」のような物語です。そして、私達は、「Waiting for the Butterflies」の中で、主人公達が自分たちの関係が「梁山伯と祝英台」に似ていることに気が付くという設定にしました。

私達は世界中で楽しんで貰える普遍的な物語を作りたいと考えていて、中国の古いお話を原作にしていても、物語は西欧の視点で書いており、時代設定も我々の住む現代にしていて、まさにヨーロッパと中国のミックスかなと。私は、アニメーションには、それがどこの国をベースにしていても、その登場人物達も含めて、世界中を魅了できるパワーがあると思っています。例えば、ディズニーの世界的ヒット作の「ベイマックス」。主人公は日本人の少年で、サンフランシスコと東京が混ざったような街に住んでいます。私は、物語の中で文化をミックスさせることによって、世界中を魅了できる作品にできると考えているんです。

AW: 本プロジェクトはVersatile Media社との共同制作ですが、一緒に制作することになった経緯をお聞かせ下さい。

CP私達に個人的なアジアとの繋がりがあったことから、自然とアジアに興味を持ち始め、2012年から頻繁にアジアを訪れるようになりました。まず、中国の幾つかのブランドとの広告の仕事を獲得して、その仕事を通して中国文化を学び始めました。そして、今まさに中国のアニメーション業界が大きく成長しようとしている特別な時であり、彼らが「もっと良くなるんだ」という熱い思いを持っていることに気が付きました。その後、幾つかの中国企業との仕事を経て、私達はVersatile Studioに出会いました。そして、アニメーション映画を制作する情熱を一緒にシェアできる、レベルの高い信頼関係を構築することができました。

AW: Versatile Media社と出会うまでのストーリーを、もう少し詳細に聞かせて頂けますか。

CP幾つかのステップがあって、最初の一歩は、中国の有名なブランド「Haier」と働き始めたことで、5年以上一緒に仕事をしました。中国の誰もが「Haier」を知っているので、私達の中国における認知度を高めてくれました。それから、私のパートナーが、上海でVersatile StudioのオーナーであるLeo Lee氏に出会い、2年前に広告アニメーションを一緒に制作しました。その時、私達は、そのプロジェクトのためにクリスマスシーズンに働く必要があって、ヨーロッパでは、仕事という面では、クリスマス前後は良い時期ではありませんが、私達はやり遂げました。この経験がお互いの距離を更に縮めてくれて、アニメーション映画について話す機会を得ることができました。そして、私達は脚本を書き始めました。これが始まりです。

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文化の違い

AW: フランスと中国とで何か文化の違いを感じたことはありますか。

CP中国でビジネスパートナーになるプロセスは、フランスとは違います。例えば、契約へ話を進める方法が違って、アジアでは、お互いの関係性が非常に重要になってきます。私達の中国のパートナーは、信頼できる相手と仕事をしたいので、私達がどんな人間で、どのように仕事をするのか知ることを望みました。全く同じではないですが、日本にも似ているところがあると思います。日本の場合は、非常に長い時間をかけて良い関係を構築する必要があって大変ですが、いったん関係を構築できれば、信頼した相手として長期に渡って一緒に仕事をすることができます。ヨーロッパ、アメリカ、アジア、それぞれに異なったビジネスルールがありますが、ルールを学んで理解すれば一緒に働けるようになれます。なので、私達は中国のルールを学ぶことにある一定の時間をかけ、彼らの方法で働き始める準備をしました。私達は文化の違いを学ぶことを楽しんでいますし、相手の文化においても礼儀正しくあろうと努力しています。もちろん、失敗は付き物ですが、私達はいつも再チャレンジしました。これが、私達にとっての中国で成功する方法です。彼らに出会って共同制作パートナーになるまでは、非常に長い旅路でした。

AW: 今回の国を超えた共同プロジェクトを通して大変だったことはありますか。

CP: アニメーション制作に関しては、私達は既に中国の会社との豊富な経験があったので、クリエイティブな面での苦労や困難はあまりなかったですね。これは広告用のアニメーションのプロジェクトではよくあることなのですが、クライアントからの要望の頻繁な変更や、彼らの心変わりに対応するのは簡単ではないです。でも、アニメーション映画を制作するという今回のプロジェクトでは、お互いがアニメーションスタジオで、同じような困難や問題に直面してきているので、話し合いをしてお互いに良く理解し合って同じ方向を向くことができています。だから、私達にとっての苦労や困難は、どちらかと言うと、配給や投資を探すことの方ですね。

国際共同制作を成功させるためのアドバイス

AW: 国際的な共同制作プロジェクトを成功に導くための鍵は何だと思いますか。

CP: 国を超えた協力体制を成功裏に構築するには、対話が非常に大切ですね。非常に長いプロセスになると思いますが、プロジェクトを上手く運営するための程良いバランスを知るためにも、お互いを理解し合える良い人間関係の構築が必要だと思います。国際的なチームメンバーとなれば、文化的な違いも沢山出てくるし、そうした違いに対応するためにも、プロジェクトについてよく話し合って詳細まで確認する必要があります。私達も、プロジェクトを進める前に、お互いを理解するために、中国のスタジオと非常に沢山の話し合いをしました。

より広いマーケットにリーチできることは、国際的な共同制作をすることの長所の1つだと思っています。フランスのアニメーションは非常に力強いですが、アメリカや日本に比べるとマーケットとしては小さく、フランスのスタジオだけで、フランスのマーケットだけを対象にしたアニメーションプロジェクトを実現することは難しいのです。でも、他の国と一緒に制作すれば、新しいマーケットにアクセスできるようになります。私達の場合、中国と協力して制作することで、中国とフランスの文化をミックスすることもできました。それによって、中国マーケットだけでなく、世界マーケットへの扉を開くこともできたと思っています。国際的な共同制作プロジェクトになることで、より多くの予算で、大きなマーケットにリーチできる作品の制作が可能になるんです。

あらすじ

シャイで夢見がちな少年An Tianは、社会的な立場の違いを超えて、裕福な家庭のクラスメートLeaと深い友情を築きます。2人は、An少年が夢で見た奇妙な経験と学校の成績表から、今の自分達の日々が、悲劇的な終わりを迎えた昔話とリンクしていることに気が付くのですが、気付いたその時には既にLeaの人生が昔話と同じ方向へ進み始めてしまっていました。現実世界と並行する、まるで現実かの様な昔話は、Anの夢の中へと入り込んできます。そして、彼は、歴史を逆行させることを決意します。人間の意志で、社会的な条件や彼の友達、家族、彼自身の運命を乗り越えられることを証明するために。

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